文化財保存修復学会の最後の最後にバックヤードツアーに参加してきました。
バックヤード=裏方 コレが見たくて修復業をやっているのかもしれません。
大英博物館
V&A MUSEUM
アッシュモーリアム博物館(OXFORD)
イギリスの学校で勉強しているときに、行ったところです。
どこもきちんとした「修復部門」があって、常勤の修復専門家がいるところ。
日本だとそういうところは東京国立博物館ぐらいなのかな・・・とおもっておりましたが、九州国立博物館には立派なバックヤードあるんですねー。
まずは、裏方というより、建物を支える免震装置を見学しにいきました。

地震の多い国、日本ならではの問題だと思います。博物館が文化財の保存をする場所だとしたら、やはり、地震から文化財を守らなければいけない・・・というのは必須なのではと思います。
この免震装置によて建物全体のゆれを吸収するのだそう・・・。
やっぱり最新の建物ならではの工夫だと思う。

所蔵品の保管スペース。ぜいたくに杉の木がつかってあります。
ここも「保存」という意味ではとても大切だそうです。というのも、「虫食い」などが発生しやすい、木、紙類などは、害虫をシャットアウトして保管することが何よりも大切だからです。
温度、湿度、紫外線のコントロールは常識として知っておりましたが、虫も言われてみればです。


上二つは文化財を記録する装置。たしかに記録も大切です。記録として残していくのも博物館の役割といえましょう。
カメラとスキャナーはコンピューターにつながれています。
スキャナーは最新式で、かなりの範囲のものが高速でスキャンできるそう。

さらに、X線装置。立体的な仏像などを調査するときに威力を発揮します。
そうそう、ちょっと前にクリスティーズ(NY)で14億円で落札された、大日如来坐像もX線でスキャンされてました。(それは東博が実施)内部に経典が収められてたとか・・・いろいろわかるわけです。

「紙」と「仏像(木)」のセクションがありました。「なんで陶磁器はないの~?」と、ついつい陶磁器の修復に携わるわたしは考えてしまいますが、理由がわかったような気がします。
「紙」セクションで修復している人のお話はこうでした・・・
やはり「紙」は痛みやすく、虫くいなどの被害も多い。
しかし本などは資料的な価値もあるために放置しておくわけにはいかない。
ただ、本といっても、ひとつの単位が「15巻5000ページ」・・・という膨大な量になることもあり、修復には非常に手間と時間がかかる・・・。
たしかに、陶磁器もポピュラーな存在ではあるけれど、紙という存在はとてつもないと実感しました。
仏像セクションでは木の仏像の修復が行われていたけれど、館所蔵品写真NGってことで、写真はありませんが、見学はさせてもらいました。

最後に、トラックもOKよ・・・というものすごくおおきな搬入口シャッターの様子です。
とにかく、最新式のきれいなバックヤードでした。
バックヤードツアーとして一般の人にも公開されているようです。
こうやって裏方の仕事が少しでも理解されると、うれしいな・・・と思うし、その努力をされている九州国立博物館に敬意を表します。