| 陶磁器の修復 蘇らせる技 |
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●カラーフィル(補填)・・・欠けた部分を再生します 欠けを補填することは、さらに元の形に近づけて視覚的にもよりよいものにするという意味と、その破損部分からホコリ、汚れが侵入するのを防ぐという目的もあります。 ここでご紹介するのは「カラーフィル」という技法で、磁器、b器に最適です。(吸水性のない性質のもの。吸水性のあるもの(例:土器)については別途説明します) カラーフィルという技法は、陶磁器の持つ「色」そして「透明度」の2つを考慮して、限りなくオリジナルに近い色のパテを作り出します。このパテで欠損部分を埋めて(fill)いきます。
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・陶磁器修復キット・プロ・ティッシュ(キッチンペーパーでもOK) ・はさみ 大きな欠けよりも小さな欠けからはじめるほうが、イントロダクションとしては適しています。(大きな欠けの場合は応用編へ) |
まず手をきれいに洗い、用具をセッティングします。ルミラーシートは適当な大きさにカットしてタイルにセロテープでとめておきます。 磁器用接着剤を混合します。(混合の方法は「接着」参照) |
混合した接着剤をガラス容器から取り出しタイルの上に出します。そこにエロジールを混ぜていきます。 エロジールは混ざりにくいので、スパチュラにとって少しずつ混ぜていきます。 真ん中の図は、まだまだエロジールが少ないです。色の目安としては、エロジールの色にパテの色が近くなります。真ん中はまだ半透明といったところです。 かなり混ぜて硬くします。これは充填したときに、形がうまく取れるようにするためです。柔らかすぎるとスパチュラで整えてやってもなかなか形になりません。エロジールのダマがなくなるよう丹念に混ぜます。 |
| スパチュラの先に米粒ぐらいの透明パテを取り分けます。そこに顔料(粉末)を加えます。加える顔料の量は透明パテと同じぐらいの体積が目安です。4色(赤、青、黄、白)のパレットを作ります。顔料の粉がタイルの上で飛散していないよう、よく練りあわせてください。 |
![]() まず、欠損部分の大きさを見て「透明パテ」をその部分を充填するのに充分な量をとります。少ないと、欠損箇所を埋める(fill)するときに、足りなくなります。気持ち、少し多めがよいでしょう。 次に、陶磁器の色を見て、4色(赤、青、黄、白)のうち、どの色の分量が一番多いかを判断します。この染付けの場合は白です。その色から混合をスタートします。 ![]() スパチュラの先に注目してください。白パテの山から、少しの量を取り分けました。 ![]() どれだけ加えるかは、釉薬&素地の感じ(表面)によって違いますが、まずは少量加えてみてください。 陶磁器にはそれぞれ透け感があります。(透けてないものもある)これは磁器を蛍光灯にかざしたとき、光が透けてみえるものもあれば、まったく透けないものもあるということです。 白を加えるごとに不透明になっていきます。(透けないということ=濃くなっていく感じ)ここの段階では、だいたいの透明感をあわせればOKです。
次は色をあわせていきます。つまり水色なのかオレンジなのか・・・といったところです。例の染付けの地の色は水色です。ですから、次に青を加えてやります。加える青の量に注目してください。スパチュラの先にほんの少しです。そして次は「黄」。(素地を見て、薄黄緑っぽい・・・というのを感じられますか?) 最後に「赤」を加えて、この磁器の肌がもつ「影」つまり深さを調節してやります。「赤」は一番強い色なので加えすぎると、真っ赤になりますが、少量加えるとグレーっぽい色が表現できます。 最終的に透明感をあわせます。パテの色と素地の色を比べながら、足りない色を加えていきます。素地と違和感のない色が出来たら、パテのカラーマッチは完了です。 ![]() 上記の順番で色を加えていったときの変化の様子です。 ![]() ※ どれだけ顔料を加えたら、どんな色に変化するのか、最初は失敗してもOKという気持ちで、試してみてください。失敗したら、最初から(透明パテ)やり直しましょう。 |
![]() 最終的なパテの色を破損箇所の際に盛り付けてチェックします。 欠けを充填するのに充分なパテを盛り付けたら、それから形を整えていきます。スパチュラの面ではなくエッジを使うとやりやすいでしょう。 なるべく破損部分だけを埋め、はみでないようにします。スパチュラの跡が若干残るとは思いますが、これはそのままにして結構です。完全硬化後に余分な部分はサンドペーパーをかけて除去し、形を整えます。 ![]() より詳しく知りたい方へ・・・
◎『暮らしの手帖』2008年8月に器を直すテクニックが美しい写真とわかりやすい文章で掲載されています。(取材協力は工房いにしへ) |